このプロジェクトでは三浦半島の独特な地形を活かし、限られた平場の地形に対応するための効率的な配置が求められた。隣接する有名作詞家の別荘に囲まれた狭い敷地において、サービス棟と駐車棟を最初に配置し、訪れる人々に特別な体験を提供するアプローチを計画した。このアプローチは、敷地の自然な勾配を利用して、主棟にスムーズに導く設計となっている。
主棟は敷地の最も広い部分に位置し、海に面したダイナミックな眺望を最大限に捉えることができるように設計されている。キッチンダイニングからリビングへと続く一連の空間は、外部のテラスや緑地との連続性を保ちつつ、開放感を持たせるためにフルオープンなガラス壁を使用している。この透明感が内外の境界を曖昧にし、自然を室内に取り込むことができる。
二階のプライベートエリアでは、各ベッドルームが独自のトイレを持ち、共用のバスルームは効率的な配置で設計されている。マスターベッドルームは特に、プライベートなウォークインクローゼットや2人用の洗面設備を備え、ジャグジーバスからは海と富士山の眺望を楽しむことができる。
下層のバーラウンジエリアは、敷地の自然な岩肌を活かした設計となっており、室内から直接海の景色へと視線を誘う。この空間はさらに外へと広がり、プールサイドに続く。プールエリアは活動的なリゾートライフを支える多目的な設備を整え、斜面を利用した地形と調和させた。
- 敷地：神奈川県横須賀市
- 用途：住宅
- 延床面積：871 ㎡
