テナントビル設計

テナントビルには飲食店舗や物販店舗を店子とする商業テナントビル、事務所を店子とするオフィステナントビル、診療所やクリニックを店子とするメディカルビルや、それらが組み合わさった複合テナントビルがあり、中には集合住宅と組み合わせるケースもあります。日当たりが悪い場所でも、商業テナントビルであれば問題ない一方で、駅から近いことや利便性が高い場所でないと人が集まりやすい場所でない成立しません。そのローケーションから商圏、ニーズをリサーチし、どのようなリーシングが可能で、どのような収益が上げられるのかを検討します。一般的には集合住宅に比べると規制は少ないですが、行政によっては店舗の場合、駐輪場の附置義務がある場合もあり、法規制も良く調べる必要があります。オフィスビルでは、企業の効率的な業務遂行を支援するための機能性と、働く人の快適性を考慮した共用空間の設計や、企業のステータスを高める外観設計が重要です。商業施設では、集客力を高めるためのデザインと、各店舗へのトラフィックの確保、機能性の高い区画レイアウトが求められます。複合施設では、異なる用途の空間が共存することで生まれるシナジーを最大限に引き出す設計が必要です。どの種類のテナントビルも、可能な限り将来の用途変更に対応できるようにすることが重要であり、サステナブルな建築を目指すことも念頭に、柔軟性のあるビルを提案します。